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【事例紹介】 マンションのインテリアコーディネート事例~マンションのオプションも含めたインテリアコーディネートの流れ~

【事例紹介】 マンションのインテリアコーディネート事例~マンションのオプションも含めたインテリアコーディネートの流れ~

マンションのインテリアコーディネート事例を紹介します。
新築マンションご購入にあたり、家具等までしっかり検討したいとご相談をいただいた、S様の事例です。
この案件では、ディベロッパーが提供してくれるオプションの選択や設計変更と合わせてインテリアをプランすることで、無駄なコストを抑え、効率的にお部屋を完成させることができました。参考になりましたら幸いです。

【ご相談内容】

今回、WEBで検索してご依頼くださったS様です。
同じ年齢で親しみを感じてくださったことや、施工事例を見て気に入って頂き、ご連絡を頂きました。

【S様の家族構成】
50代ご夫婦と、中高生のお子さん2人

【相談内容】
*リビング、寝室の家具や照明、カーテンなど、インテリアをトータルにお願いしたい
*マンションのオプションなども、何を申し込めばよいかアドバイスがほしい

長年、新築マンションの設計変更やオプション業務、コーディネートに携わってきた水田は、
マンションの構造や設計、オプションの内容に精通しています。

ディベロッパーから、所属インテリアコーディネーターさんが紹介される場合もありますが、
今回、S様からは、よりパーソナルに関わってもらえる関係のコーディネーターに、トータルに任せたいという事で、直接ご依頼をいただきました。

【マンションのオプションとインテリアコーディネートを
合わせて検討するメリット】

インテリアと建築が絡むところは、今回はディベロッパー側の設計変更(フリープランメニュー)や、
建築中オプションメニューを活用させていただきました。
その方が、後でリフォームするのに比べ余計な費用負担や環境負荷も少なく、効率的です。

ただ、そのためには、それぞれの申し込み締め切りまでに、インテリアについて、
ある程度決めておかなければなりません。
たとえば、「家具を置く場所」、「コンセントが必要な場所」、「照明の位置や種類」などです。

設計変更/建築中オプションは、マンションの建設と同時進行で施工するため、申込みの締め切りは、
引き渡しの半年~1年くらい前になることが多いです。

つまり新築マンションを購入されたら、お引き渡しの1年前くらいに、どんなインテリアにするか、
どこに何を置くか等が決められると、とても理想的です。

S様は早めに相談していただいたので、このようにマンションのオプションの仕組みを利用できて、とてもスムーズでした。


※設計変更や建築中オプションの取り扱いは、マンションのディベロッパーや物件ごとに違います。
すべてのマンションにこのような仕組みがあるわけではないので、ご注意ください。
詳しくは、ご検討されているマンションの営業さんや、販売センターなどにご確認ください。

プロセス① お引き渡し1年前 初回ヒアリング

旧居(その時のお住まい)にお伺いし、奥様から色々とお話を伺いました。
今のお住まいを見せて頂くことで、持ち物の感じや、インテリアのお好み、お暮らしぶりが理解しやすくなります。 

S様の旧居も、ご趣味が反映されたとても素敵なお住まい。
たくさんお話を伺って、子育てやご主人のお仕事も含め、S様の暮らしのスタイルや
価値観、嗜好が、とてもよく分かりました。

住宅のインテリアでわたしが大切にしているのは、表層的な「インテリアの見た目」の話よりもまず、
ご本人、ご家族の価値観や、ライフスタイルを把握すること。
そして、今の生活で改善したいこと、もっとこうなったらいいのに、と思ってらっしゃることをお聞きします。
初対面でも本音の部分を話していただけるように、話しやすい雰囲気と質問の仕方に工夫をしています。

ただご自身でも、色んな情報に吞まれていたり、ご家族の希望が複雑に食い違ったりしているような場合は、
必要に応じて別に時間をいただき、「LDNメソッド®」という手法でしっかりとヒアリングさせて頂いています。

これによって、ご自分が自宅のインテリアにどんなことを求めているか、どのような暮らしが、本当はしたいのかが見えてきます。



▶「LDNメソッド®メニューについて 詳しくはこちら

プロセス② 初回ヒアリング1週間後 物件の情報収集

水田単独でマンションギャラリー訪問し、物件についての情報収集をしました。
事前に、お客様から担当営業さんに連絡を入れてくださっていたので、とてもスムーズに連携できました。

モデルルームを案内していただき、基本仕様がどうなっているか、内装材は何を使われているかなどを確認。
オプション内容も確認し、図面やパンフレットなど、資料一式を頂いて帰ってきました。



プロセス③ 引き渡し10か月前 プランニング開始

コンセプトを立てる

インテリアをトータルにコーディネートするには、まず初めに目指すゴールを決めることが必要です。
そのゴールとなるのが「コンセプト」です。
初回のヒアリングで見えてきた方向性を再確認してブラッシュアップし、
今回のコンセプトは「ボタニカルな癒しのある正統派邸宅」と決定。

そのコンセプトを実現させるために、カラースキーム(色彩計画)、フォルム(家具などの形)、質感などを
どう組み合わせるか探索していきます。

レイアウトを決定

先に書いたように、マンション側の設計締め切りがありましたので、まずは家具レイアウトから決めていくことにしました。

リビングには、壁2面にまたがる大きな窓があり、景観が素晴らしいのです。
その景色をいつでも見られるよう、ソファをその窓に向けて置くか。反対に、窓を背にして置くか。
それが一つのポイントでした。

更に、ダイニングとリビングにつながりを持たせるか、分ける方がいいのか。

また、ダイニングの奥に、ご趣味の勉強や帳簿付けなどに使える、奥様用のデスクスペースが欲しい、とのことでした。

4つほどレイアウト案を作成して検討していただいた結果、ソファは窓を背にして配置し、テレビを正面の壁前に置くことに。
ダイニングからは、リビング越しに窓までが見渡せる、広々としたレイアウトになりました。

設計変更依頼、建築中オプション申込

レイアウトが決まると、照明器具の取付位置や、テレビ用コンセントの位置、デスクスペースの造作家具に合わせた壁の下地補強、照明やパソコン用のコンセント位置など、設計変更の依頼や、建築中オプションでチョイスするものが決められます。

マンション側の締め切りまでに、無事、これらが決定でき、営業さんとも図面のやり取りを済ませました。

プロセス④ (お引き渡し6か月前) インテリア商品の選定、プレゼンテーション資料提出

設計変更やオプションの締め切りが早いので、その後は少し時間が空きました。
その間も、常にLINEなどで、気になることを質問していただいたり、私の方からも、時々ご連絡をいれておりましたが、
お引き渡しまで半年になったころ、いよいよ、インテリア商材の具体的な選定が始まりました。

ダイニングのデスクは、オーダー家具を作製することになりましたので、そのデザインも開始しました。

全て、コンセプトに合ったものを、寸法や材質などの「機能的な面」と、重厚感や存在感などの「イメージ的な面」を総合して、チョイスしていきます。

プランニングの期間中は、連日、資料やパソコンの前で、思考と作業を繰り返します。
迷ったときにはお客様のお顔や言葉を思い出し、コンセプトに立ち返り、ブレがないようにまとめていきます。

プランがまとまったら、プレゼンテーション資料を作成して、提出します。
プレゼンテーション資料は、パワーポイントにコンセプトやレイアウト、家具などの画像をまとめたもの、
立体的に描き起こしたパース、見積書などです。

続いて、それを元にメーカーのショールームにご案内しました。
ショールームでは、実際の座り心地や使い心地を確認。
照明なら、光の広がり方、パーツの質感、実際の明るさや操作の仕方。
家具の木の色や塗装の種類、張地のチョイスなども、実物を見て触れて頂いた上で、最終決定となります。

このショールームツアーは、一般の方があまり知らない、またご存じでもなかなか入りづらいショールームに
予約を取ってご案内しますので、とても喜ばれます。

アートやグリーンもご提案しますが、グリーンは奥様がご趣味でたくさん育てていらっしゃり、今回は全面的にお任せしました(*^-^*)

この後、多少の修正を経て、プランが決定しました。

プロセス⑤(お引き渡し3ヵ月前) プラン・見積もりの確定、発注

こうしてインテリアプランが全て決定し、商品確定。
お見積もり金額も確定したので、半金をご入金いただいた後、発注に入りました。

受注生産の家具は、国内生産のものでも、発注してから納品されるまで4~6週間程度かかります。
海外品は、入荷まで3~6か月待ちが普通です。
3か月前の発注でも、早すぎることはないのです。

今回、お引渡しまでに、家具、カーテンはすべてそろいましたが、ダイニングの照明は(コロナの影響で更に納期が延びて)ご入居に間に合わず、
お待ちいただくことになりました。

プロセス⑥ (お引き渡し1ヵ月前)内覧会

マンション引き渡しの1ヵ月前頃には、内覧会があります。
内覧会では、工事の終わった住戸を確認して、工事に瑕疵がないか、注文したオプションは間違いなくついているか、
などをチェックします。

引き渡しまでの間に実際の部屋を見られるのは、基本的にこの時だけですから、室内の各所の寸法も測ります。

S様の内覧には、カーテン、家具、電気、内装などの各業者さんと共にお伺いし、実際のお部屋を確認しました。

プロセス⑦ お引き渡し、施工スタート

マンションが完成し、いよいよお引き渡し。お客様がお住まいの鍵を受け取られます。
その際に、わたしにも1本鍵を預けて頂きました。

その鍵を使って、お客様の手を煩わせることなく業者が出入りして、ご新居を仕上げていきます。
鍵をお預かりするのは、何度経験しても、とても緊張します。
細心の注意を払って管理します。

※(鍵を預けて頂かなくても施工はできます。その際は、お客様に鍵の開閉をお願いします)

⑧完成

お部屋が完成しました!
クッションは、私からのプレゼントです。

マンションですが、落ち着いた趣きの「正統派邸宅」になりました。
完成したお部屋を見て、お客様からは
「本当に格好いい部屋にして頂いてありがとうございます!自分たちでは絶対にこんな部屋になりませんでした」と
喜びのお言葉を頂きました。

わたしたちも、とてもやりがいのあるお仕事になり、また優しいS様から、常に何かとお気遣いを頂き、感謝でいっぱいでした。

3月に、遅れていた照明器具が届き、取付け。長らくお待たせいたしました。
合わせて、サイドテーブルを追加でご購入されました。


奥様がたくさん育ててらっしゃるグリーンたちが、空間にみずみずしい生命を吹き込んでくれました。
とても素敵ですよね。グリーンって本当に大切だと、改めて感じさせて頂きました。



▶こちらもチェック! タワーマンションにぴったりなカーテンやブラインドの選び方は?

【まとめ】マンションの購入が決まったら、早めにインテリアのご検討を!

いかがでしたか?
大阪市天王寺区の新築マンション、S様邸の事例を、インテリアコーディネートの進め方、完成、ご入居まで、
設計変更やオプションも含めた時系列に沿ってご紹介しました。
インテリアについてはお部屋を見ないと分からない…と思う方も多いのですが、
入居後に不満を残さないためにも、早めに考えておかれることをおすすめします。
この記事が役に立てば、幸いです。

インテリアコーディネートをプロに依頼していただくことで、時間と費用の無駄や失敗を最小限に、
理想のインテリアが完成した状態のお部屋に、安心してご入居頂けるかと思います。

新築マンションを購入する方。
マンションリフォームをする方。
子育て、仕事、趣味など、ご自身のライフスタイルを大切にしながら、快適に暮らしたい、とお考えの方。
インテリアに懲りたいけれど、時間がない、という方。
インテリアコーディネートをプロに任せてみませんか。

マンションのインテリアに長年携わってきた水田に、ぜひご相談ください。



PROFILE

水田 恵子
水田 恵子インテリアコーディネーター事務所「Office SPIRAL」主宰
大阪市を中心にインテリアコーディネーターとして活動。2014年に個人事業Office SPIRAL、2022年に株式会社S.O.Pを設立。
専門分野:空間デザイン心理学®を使った、一般住宅・宿泊施設・サロン等のインテリアコーディネート

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