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民泊のインテリアコーディネートのポイントは?予約が入りやすくゲストが心地よく過ごせる空間作りのコツと、人気のスタイルを解説

民泊のインテリアコーディネートのポイントは?予約が入りやすくゲストが心地よく過ごせる空間作りのコツと、人気のスタイルを解説

コロナ禍が去り、再び観光旅行が盛んになってきました。民泊もまた増えてきていますし、関西では2025年の万博に向けて、不動産を民泊として活用する人がさらに増えそうです。

しかし、民泊のインテリアをどのようにコーディネートすればいいのか分からない、その為、予約サイトでもいいイメージを与えることができず、思ったように予約が入らない、といった悩みもよく聞きます。

そこでこの記事では、民泊のインテリアをどうコーディネートすればよいか、そのポイントを紹介します。

予約が入る民泊インテリアとは?

予約が入りやすくなる民泊のインテリアコーディネートを行うにあたり、
気を付けたい点は下記の3つです。
1.シンプルで快適な空間にする
2.地域の文化や風土を表現する
3.機能性の高い家具や設備を採用する。

詳しく解説していきます。

ポイント1:シンプルで快適な空間にするのが基本

ゲストは、旅先でリラックスし、くつろいで過ごしたいと考えています。
そんなゲストの満足度を上げるためには、シンプルで落ち着いた雰囲気の部屋を作ることが基本です。
そのような部屋は、予約サイトの広告写真でも好印象で、泊まってみたいと思わせます。

シンプルな色彩計画を立てる

基調とするのは「ニュートラルカラー」と呼ばれる中間色がおすすめです。

(「ニュートラルカラー」とは色彩用語で、正しくは白、黒、グレーの無彩色を指しますが、
ファッションやメイクなどでニュートラルカラーと言えば、広く中間色のことを指すようになっています)

インテリアで人気なのも、たとえば
・明るめのベージュ
・明るめのグレー
・オフホワイト

などです。そこに、プラスして
・明るいイエローやブルー、オレンジなどの爽やかな色
または、
・ブラックやブラウンなどの落ち着いた色
をアクセントに少量加える、といった、シンプルな色彩計画が基本となります。

奇抜な色をたくさん使うよりも、穏やかでベーシックな色を基調にすると、だれからも好感を持たれやすい
インテリアになります。

家具配置はスッキリと整える

家具配置の基本はシンメトリー(左右対称)です。
壁の端から並べるのではなく、壁のセンターに合わせて左右対称になるように並べてみると、素敵になります。
部屋に置くものは厳選して、シンプルに。
さらに、色をそろえることで、ごちゃつき感を抑えることができます。

ポイント2:地域の文化や風土を表現すると好印象

民泊は、単に寝るだけの場所ではなく、その地域独自の体験ができる場所でもあります。
インテリアで地域の特色を取り入れていきましょう。

その地域の伝統工芸や特産品を取り入れてみる

その地域の、独自の伝統的な工芸や、特産品をコンセプトとして、インテリアに取り入れてみましょう。

たとえば
・額に入れて壁に飾る
・特徴的なモチーフがプリントされた生地で、ベッドカバーをつくる
・特徴的な色をシンボルカラーにして、インテリアのアクセントとして取り入れる
等の方法があります。



▶(参考事例)徳島県の特産品「藍」がコンセプトの古民家民泊

地域の特色を体感してもらう

お祭りなどの伝統行事、花や自然風景の写真や、絵を飾ることも効果的です。
旅を楽しんでもらい、施設をいい思い出として残してもらうためにも、ゲストにその地域の特色を感じてもらいましょう。

ポイント3:機能性の高い家具や設備を採用する

ゲストが不快に感じることのないよう、部屋の設備や家具選びは慎重に行いましょう。
機能性が高く、清潔に保ちやすい事がポイントになります。 

快適に過ごせる設備を採用する

主に水廻りの設備機器は、滞在中の快適さを大きく左右しますので、ある程度の投資が必要と考えましょう。

キッチンはコンパクトでも、最低限の調理に足る火力(IHがおすすめ)や浄水器、調理家電は揃えておきましょう。
その際も、操作性の良いもの、定評のあるもの、デザイン性の良いものを選びます。
コストが掛けられない場合は、全体の色を合わせることで統一感が出ます。

バスルームは水圧の確認をしておきましょう。
古い建物は、水圧が低い場合や、給湯器の容量が足りない場合があります。

日本のトイレの快適さは海外で有名です。
期待している外国人観光客は多いので、トイレは必ず洋式にし、洗浄便座もつけましょう。

また、バルコニーやウッドデッキなどのアウトドアスペースで、バーベキューやテントサウナの
設備を整えている民泊も増えているようです。

しっかりした家具を使う

家具の中でも、体重を預けるソファや椅子、ベッドの選び方には注意が必要です。
コストを重視しすぎると、寝心地、座り心地がよくなく、不快感につながりますので、ある程度クオリティの高いものを選びましょう。
また、日本人と外国人では体格が違うので、コンパクトなものは避けます。
部屋のスペースが限られているときは、折り畳み式のテーブルを壁に備え付けたり、デッドスペースに収納を作るなど、スペースを有効活用できる方法を模索します。

寝具やリネン、タオル類は清潔に保てるよう、洗濯しやすい素材のものを選ぶことも大切です。

照明で心地よさを作る

民泊のような宿泊施設でも、空間の雰囲気や居心地の良さは、照明で決まると言っても過言ではありません。
たとえば
*柔らかい間接照明を壁に設置する
*調光できる照明器具を使う
等の簡単な工夫で、部屋の居心地が格段に上がります。

天井からの一室一等照明ではなく、さまざまな高さから、手元や壁を照らす多灯照明を取り入れるのもポイントです。

人間の心理や生理に合わせた照明にするには、太陽の一日の動きに似せることが大切。
たとえば、沈む夕日を見ると、人間は副交感神経が優位になり、リラックス状態になります。
これと同じように、座った時の目線よりも下に照明を置くことで、リラックスできる部屋になります。



▶こちらもチェック!

民泊で人気のインテリアスタイルをご紹介!

ただ単に家具や備品を置くだけでなく、インテリアスタイルを決めて物選びをすることで、特徴のある、印象に残る部屋になります。
インテリアスタイルを決めて空間づくりをすることは、ゲストの満足感につながるのです。

では、民泊で人気のあるインテリアスタイルはどのようなものでしょうか。
いくつかご紹介します。

人気のモダンスタイル

モダンなインテリアスタイルは、住宅同様、民泊に最も人気があります。
モノトーンの色使い、シンプルなデザインのアイテムで構成されたモダンなインテリアは、
高級感や、洗練された雰囲気を演出することができます。

和モダン、和風のインテリア

訪日客の多くは、日本ならではの雰囲気を楽しみたいと思っています。
和風のインテリアを作るには、日本の伝統的な要素や美意識を取り入れたしつらいがポイントです。
たとえば、畳や襖を部分的に使う、和紙や竹など、自然素材を活用する、などです。

また、欧米のインテリアが装飾的であるのに対して、日本のインテリアは「引き算」が基本。
壁や床の「余白の美しさ」を意識して、凛とした空間を作っていきます。

北欧インテリアと和のインテリアを融合させた「ジャパンディ」と呼ばれるインテリアスタイルも人気が高まっています。
和と洋が自然に融合した、シンプルで心地よいインテリアです。

なお、部屋を和室にする場合も、寝床が布団では、外国人は苦痛を感じる人が多いそう。
座るのも床座ではなく、椅子のほうが快適に過ごせます。

やっぱりナチュラルスタイルも人気 

自然素材、中間色、観葉植物を多く使う、ナチュラルスタイルも人気です。
近年、「バイオフィリックデザイン」という言葉に注目されているのをご存じでしょうか。
「バイオフィリックデザイン」とは、人間が本能的に持つ「自然とつながりたい」という欲求に基づいたデザイン手法の事です。
人々は一定以上の植物に囲まれ、自然を感じる事で、幸福感や生産性、創造性が高まることが分かっています。

ナチュラルスタイルは、まさにこのバイオフィリックデザインを実現するスタイル。
人間が本能的に惹き付けられるインテリアです。


民泊のインテリアコーディネートのポイントまとめ

いかがでしたか?
民泊のインテリアを考えるうえで、意識したいポイントは

①シンプルな空間にする事
②地域の特徴を取り入れる事
③機能性の高い設備や家具を取り入れる事
④人気のインテリアスタイルを参考にする事

でした。

民泊は規模が小さい分、個性も出しやすい施設です。
大切なことは、いかに地域やオーナーの個性に合わせたコンセプトを立て、インテリアでそれを魅力的に表現するかです。
設備や備品、アメニティを最適に整え、ゲストに心地よく過ごしてもらえるように配慮しましょう。

ゲストに喜んでもらえるよう、工夫してみてください。

弊社でも、民泊、小規模ホテルのインテリアコーディネート事例がございます。
お困りの時にはどうぞご相談ください。

▶弊社コーディネート事例

「インダストリアルデザインの民泊」大阪市

 

PROFILE

水田 恵子
水田 恵子インテリアコーディネーター事務所「Office SPIRAL」主宰
大阪市を中心にインテリアコーディネーターとして活動。2014年に個人事業Office SPIRAL、2022年に株式会社S.O.Pを設立。
専門分野:空間デザイン心理学®を使った、一般住宅・宿泊施設・サロン等のインテリアコーディネート

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